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だから「祝祭」という言葉は、あたしの正直な感想
もちろん『忘れられた祝祭』というタイトルが顰蹙(ひんしゅく)を買ったのは知ってるわ
でも、あれは事実や取材に基づいてはいるけれど、しょせんはあたしのフィクションなの
あたしはあれを、一種のお祭りだと感じた
ノンフィクション?あたしはその言葉が嫌い
事実に即したつもりでいても、人間が書くからにはノンフィクションなんてものは存在しない
ただ、目に見えるフィクションがあるだけよ
目に見えるものだって嘘をつく
聞こえるものも、手に触れるものも
存在する虚構と存在しない虚構、その程度の差だと思う
かつて町を悪夢で覆った、名家の大量毒殺事件。
数十年を経て解き明かされてゆく、遺された者たちの思い。
いったい誰がなぜ、無差別殺人を?
見落とされた「真実」を証言する関係者たちは、果たして真実を語っているのか。
(裏表紙より)
第59回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門賞。
単行本、文庫本ともにデザインは祖父江慎。
事件の関係者に当時の事件を聞き取りをする章と、当時を描いた章とから成る本作。
とても読みやすくて、止まることなく読みきることができました。
この本を読んだ多くの方が、「結論に納得がいかない」「投げっぱなしで終わるなんてひどすぎる」との感想を持っているようですが、個人的にはそんなに気になりませんでした。
ちゃんと真実があるように思いましたし、とても面白かったです。
一つの事実について語り部を代えて説明させるということで、芥川の『藪の中』を思い出したりしまいましたが、雰囲気としては浦沢直樹の『MONSTER』みたいだなぁとも思ったりしました。
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