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四人の医師は、何か異常な所がないか探してまわるという感じで触診をしていたが、
坂口先生はただ私の内臓を観察して歩いているような感じだった
そして、最後に鳩尾のななめ下の一点を軽く指で押さえ、
「ドキドキするのはここでしょ?」と言った
私は驚いて言葉も出なかった(中略)
他の医師は信じてさえくれなかったのに、
診療室に入って数分で彼はそれがどこだかあててしまった
この腹診で私はまいってしまった
以後、この先生に私はドキドキすることになる
第28回すばる文学賞受賞。
川波みのり、31歳、脚本家、独身。
胃がひっくり返ったようになるのに、眠れないのに、病院に行って検査をすると『特に異常なし』。あのつらさは何? 昔の男が結婚したショックのせい?それとも仕事のストレス?最終的にたどりついた東洋医学で、生薬の香りに包まれながら、みのりが得たものは。
心と体、そして人間関係のバランスを、軽妙なテンポで書き綴る。(裏表紙より)
西洋医学では一見健康に見えるからだを癒す東洋医学。それに助けられる主人公みのりの苦悩やら、みのりの周りの苦悩やら。30代の女性が読むとしっくり、うんうん、となるらしい。
ただし、これに該当する人たちだけではなくて、すべてのちょっと悩める人たちが元気をもらえる読後感となっていると思います。タイトル通り、漢方のようにじんわり効く小説とか言えるのかな?
漢方についてゼロの知識を持ってる人が読んだら、読み終わったあとに「ちょっと詳しくなったかも」と思えます。ただし、ちょっと知っている人にとっては、知識としてはがっかりになっちゃうかも。
漢方についての深い知識を得るための小説ではないのであしからず、ということで。
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